また今日もあのセリフを他の教師から聞く。
「後半、学生たちの集中力がなくなってきました」
わたしが担当するクラスは、朝9時から12時まで、1日4コマ週5日間を受けている。漢字や語彙、文法に加え、読解や聴解、その他の学習内容に取り組んでいる。ここでいう「後半」とは、3コマ目か4コマ目にあたるだろう。
各コマの間には5分間の休憩時間が設けられている。しかし、わずか5分間で集中力が戻るとは思えない。そもそも、人間の集中力は45分程度が限界だという話を聞いたことがある。つまり、学生たちはこの短い休憩時間で集中力をリセットする必要があるわけだ。
しかし、集中力を維持できるのは、基本的には自分が好きなことや興味があることだけではないだろうか。果たして、漢字・語彙・文法・読解・聴解のすべてに興味を持ち、楽しめる学生がどれだけいるのだろうか。こう考えると、「集中力がなくなった」と学生を責める発言は、学生に興味を持たせられなかった授業を行ったことを、自分で認めているようにも感じられる。
そんなわたしはと言うと、学生たちの集中力が途切れたとは口にしないようにしている。「学生のやる気がなくなった」と言うようにしている。
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